1 夜間の運転
■前照灯の照射範囲は、上向きで100メートル、下向きで40メートル前方の障害物を確認できる程度の明るさです。
※下向きで時速60キロメートルで走行中に障害物を発見しても停止できません。(停止距離44メートル)
■対向車のライトとげん惑
■対向車のライトを直接目に受けると、まぶしさのため一瞬見えなくなることをげん惑と言います。
(車を止めて、視力の回復を待ちます。)
※対向車のライトがまぶしいときは、視点をやや左前方にうつして、目がくらまないようにしましょう。
■自分の車のライトと対向車のライトで道路の中央付近の歩行者や自転車が見えなくなることを蒸発現象と言います。
■夜間の運転と距離感
■大型車は、前照灯と尾灯の位置が高い場所に取り付けてあるため、実際よりも長く感じたり、対向の大型車は実際よりも遠くに感じる。二輪車は、実際の距離よりも遠くに感じる。
■夕暮れ時は、暗くなる速度が速いので、暗さに順応できなくなり、夕暮れ時は、視力が低下した状態で運転していることになるので、早めに点灯しましょう。
2 灯火をつけなければならない場合
■夜間、道路を通行するときは、前照灯、車幅等、尾灯などをつけなければなりません。昼間でも、トンネルの中や濃い霧の中などで50メートル(高速道路では200メートル)先が見えないような場所を通行するときでも同じです。
■夜間、道路に駐停車するときは、非常点滅駐車灯、駐車灯、または尾灯をつけなければなりません。昼間でも、トンネルの中や濃い霧の中などで50メートル先が見えないところも同じです。道路照明などにより50メートル後方から見える場所に駐停車している場合や、停止表示器材を置いて駐停車している場合を除きます。
■夜間、高速道路に駐停車する場合は、非常点滅表示灯、駐車灯または尾灯をつけるか、停止表示器材を必ず置かなければなりません。
3点灯制限等
■室内灯は、バス以外は走行中つけてはいけません。
■対向車と行き違うときは、前照灯を減光するか、下向きにしなければなりません。
■交通量の多い市街地などでは、下向きにして運転します。対向車のライトがまぶしいときは、 視点をやや左前方に移して目がくらまないようにします。
4雨のときの運転
■路面が滑りやすいので、速度を落とし車間距離は長めにとりましょう。
■急発進、急ハンドル、急ブレーキは横滑りしやすいので避けましょう。
■ハイドロプレーニング現象とは、水のたまった路面を高速で走行すると、タイヤが路面との間にできた水の層に乗り上げて滑走を始めハンドルやブレーキがまったく効かなくなることがあります。これをハイドロプレーニング現象といいます。
■深い水たまりを走った後、ブレーキが効かなくなることがあります。このような場合は、低速でブレーキを軽く数回踏み、ブレーキライニングを乾かすようにします。
■歩行者や自転車のそばを通る時には、泥や水をかけないようにしましょう。
5霧のときの運転
■霧の時は、前照灯または霧灯を早めに点灯し、中央線やガードレール、前車の尾灯などを目安に走行します。前照灯を上向きにすると霧に乱反射して見通しが悪くなります。
■危険防止のため警音器を使います。四輪車の場合は、窓を開けて他の車の音や動きにも注意します。
6 道路状況の悪いときの運転
■ハンドブレーキをひきながらエンジンの力を静かに伝えて脱出する方法もある。
■雨の降り始めは、道路上の土ぼこりがオイル状になりスリップしやすいので注意が必要です。
■雪道などではタイヤチェーン、スタッドレスタイヤなどを使用しましょう。
■雪道では、できるだけ「わだち」を走行しましょう。
7 非常時等の措置
■故障や燃料切れなどで、夜間やむを得ず一般道路に駐車する場合には、非常点滅表示灯などをつけるか、停止表示器材を置くなどして他の車にわかるようにします。昼間一般道路に駐車する場合も、停止表示器材を置いたり、トランクを開けるなどして駐車していることを表示します。
※例外として道路照明などにより50メートル後方から見える場合、または停止表示器材を置いてある場合を除きます。
■踏切や交差点の中でエンストし、エンジンがかからなくなったときは、非常手段としてギヤをローかセコンドに入れ、クラッチを踏まないでセルモーターを回し続けます。
※この方法は、オートマチック車やクラッチスタートシステム車は使えません。
■ぬかるみなどで車輪が空回りする時は、古毛布、、砂利、マット、枝などがあれば、それを駆動輪の前に敷き、滑り止めに使うと効果的です。
■エンジン回転数が上がったままになったときは、四輪車の場合、ギアをニュートラルにする→ブレーキをかけて速度を落とす→ゆるやかにハンドルを切って左側に止めエンジンスイッチを切る。二輪車の場合は点火スイッチを切ってエンジンの回転を止めます。
■下り坂でブレーキがきかなくなったときは、すばやくブレーキを数回踏む→減速しないときは、ギヤチェンジ (シフトダウン)をし、エンジンブレーキを効かせながらハンドブレーキを引く→最後の手段として、山側に車体の側面を接触させるか、道路脇の土砂などに突っ込んで止める。
■走行中、タイヤがパンクしたときは、ハンドルをしっかり握り車体をまっすぐに保つ、アクセルをゆるめ、ブレーキを断続的に踏む・・道路の左端によって止める。
■対向車と正面衝突のおそれがあるときは、警音器を鳴らし、速度を落としハンドルを切って左側によける。道路外が安全であれば道路外に出て衝突を避ける。
■後輪が横滑りを始めたときは、ブレーキは踏まないように、後輪が滑る方向に軽くハンドルを切り、車の向きを立て直す、徐々にアクセルを踏む。
8大地震などのとき
■地震災害に関する警戒宣言が発せられたとき
・大規模な地震が発生するおそれのあるときは、内閣総理大臣が警戒宣言を発することになっています。
・警戒宣言が発せられた場合、車両の通行が禁止され、制限されます。
■車を運転中に警戒宣言が発せられたとき
・車を置いて避難するときは、できるだけ道路外の場所に移動しておきます。やむを得ず道路上に車を置いて避難するときは、道路の左側に寄せて駐車しエンジンを止め、エンジンキーは付けたままにし、四輪車の場合窓を閉め、ドアロックはしないで、貴重品は持っていきましょう。
・避難のために車を使用しない。
■大地震が発生したとき
・車を運転中に大地震が発生したとき急ハンドル・急ブレーキを避けるなど、できるだけ安全な方法により道路の左側に寄せて停止させること。停止時は、カーラジオ等により地震情報や交通情報を聞き、ぞの情報や周囲の状況に応じて行動すること。車を置いて避難するときは、できるだけ道路外の場所に移動しておきます。やむを得ず道路上に車を置いて避難するときは、道路の左側に寄せて駐車しエンジンを止め、エンジンキーは付けたままにし、窓を閉め、ドアロックはしないで、貴重品は持っていきましょう。駐車するときは、非難する人の通行や災害応急対策の実施の妨げとなるような場所には駐車しないこと。
■武力攻撃事態等における国民のための措置に関する法律等による交通の規制が行われたとき
・武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律により、国民の保護のための措置が的確迅速に行われるようにするための緊急の必要があるときは、緊急通行車両以外の車両の通行が禁止され、または制限されます。また、道路交通法により、自衛隊等によるわが国に対する外部からの武力攻撃を排除するための行動が的確かつ円滑に実施されるようにするため緊急の必要があるときは、自衛隊等の使用する車両以外の通行が禁止され、または、制限されます。これらの交通の規制が行われた場合、交通禁止区域等(交通規制区域または区間)内の一般車両の運転者は、災害対策基本法による交通規制が行われた場合の通行禁止区域等(交通規制区域または区間)内の一般車両の運転者と同様の措置を取らなければなりません。